霊巌島濱町 竜神の山車

画  池田輝方  (明治16年〜大正10年)

この絵は霊巌島濱町(現在の中央区新川)の竜神の山車の巡行を描いたもので、江戸から明治にかけてのお祭りの様子をよく伝えています。当時は神輿といえば宮神輿のことであって、町々は自慢の山車を曳いて祭りを盛り上げました。山車には町内の鳶頭が木遣りを謡って付き添い、また町々の娘・芸者衆は手古舞に扮して華を添えました。町神輿の登場は明治末頃と考えられ、明治42年の当神社例祭には42基の大神輿と12基の小神輿による連合渡御が行われて町神輿の先駆けを築きました。