東京名勝図会 深川冨ヶ岡八まん 広重画

 

 明治最初期の境内を描いた錦絵です。参道の鳥居は文化2年(1805)建立の三の鳥居で、青蓮院宮二品尊証法親王御染筆の扁額が掲げられています。戦後、境内西鳥居として移設され現在に到ります。朱塗りの社殿は貞享5年(1688)造営でその後幾度も改修を加えたものですが、惜しくも大正12年の関東大震災で焼失しました。そして社殿右に描かれているのが八幡鐘で、江戸時代深川に時を告げていましたが廃仏毀釈の影響により撤去されました。