伊能忠敬銅像除幕式 平成13年10月20日

 

伊能忠敬銅像除幕式に参加して

伊能忠敬第7代目伊能洋氏夫人 伊能陽子
 
 最高の秋晴れとなった除幕式当日、富岡八幡宮大鳥居の傍らに、白布に覆われた銅像は息をひそめているように思えました。
 銅像建立が決定してから約半年、この日を目指して制作者酒井氏の活動は始まりました。
 取材のために彼を案内して九十九里や佐原の銅像を見て歩き、忠敬の父の子孫である横芝町の神保さんを訪ね写真撮影をしたのは大雪の日でした。真夏のアトリエに、しっかり立ち上がった粘上の像を見上げた時の驚き、そして細部の疑間を一つ一つ確かめながら完成していく過程を、いささかでも共有できた幸せを、大きな拍手で迎えられた先祖の姿を見つめながら、私はかみしめていました。
 ここ深川に住み、全国測量に出発するときは必ず富岡八幡宮に参詣した忠敬が、もっとも相応しい所を得て、地元の方々に親しんで頂きたいと、心から願っております。

伊能忠敬像 制作/酒井道久・監修/伊能洋

銅像の傍らに建てられたGPSによる国家基準点(三等三角点)


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