茅の輪くぐり

夏越の大祓で清々しい夏を

       


 古くより、私たちは日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに過ちを犯し、本来持っている清らかな心に穢れやくもりが生ずるようになると考えられてきました。

 こうした罪穢を落とし、元の清らかな心に立ち戻るために行われるのが大祓式で、6月と12月に宮中をはじめ各地の神社で行われています。

 特に6月の大祓は夏越の祓とも呼ばれ、茅で作られた「茅の輪」をくぐることで知られています。これは『備後国風土記』で蘇民将来が茅の輪を腰につけ疫病除けをした説話に由来しており、茅の持つ旺盛な生命力にあやかって災厄を祓う願いが込められています。

 茅の輪をくぐり、人形にわが身についた罪穢を移し、清々しい気持ちで夏を迎えましょう。