神代巫女のただ今神道勉強中! G

 
新米巫女の神代(かみしろ)巫女にとって、神社の世界はまだまだわからないことだらけ。神職(しんしょく)の佐藤さんの手助けで日々勉強中です!
 
神代 ああ、緊張しちゃう……。
佐藤 神代さん、ついに結婚式での舞を舞うことになったんだって?
神代 そうなんです。新郎新婦さんの門出をお祝いできてとても光栄なんですが、それだけにドキドキしちゃいます。
佐藤 富岡八幡宮の結婚式の特色といえば、何といってもこの『永代(えいたい)の舞(まい)』だものね。
神代 ずっと昔、ここは永代島という島だったんですよね。富岡八幡宮も、かつては「永代島八幡宮」と呼ばれていたとか。
佐藤 うん、つまり永代の舞は、富岡八幡宮ならではの舞。しかも永代とは、「幾久しく続く」という意味だからね。
神代 お二人の末永いお幸せをお祈りするのに、ぴったりですね。参列される方にもとても喜んでいただいています。
佐藤 お式を行うのが御本殿だというのもね。
神代 お二人はもちろん、ご家族にとってもかけがえのないお式を、神社の一番大切な場所で行えるんですもんね。ご親戚の方にも、きっと素敵な思い出になりますよね。
佐藤 そうだね。ところで神代さんは、結婚式といえば何を連想するかな?

神代 やっぱり花嫁さんの白無垢姿ですね!白無垢姿は、清楚で凛としていて、うっとりしちゃいます……。あ、でも色打掛も素敵ですよね。華やかで艶やかで。うーん、シックな黒引き振袖も捨てがたいなぁ。
佐藤 あはは。気分は新婦さんだね、神代さん。
神代 えへへ。佐藤さん、神社での結婚式はやっぱり着物でないと駄目なんですか?
佐藤 そんなことはないよ。神様に対して失礼がなく、自身が気持ちを新たに出来る服装であれば、洋服でも構わないよ。服装や人数など、富岡八幡宮ではできるだけお二人のご希望に添うように努めているので、そういったこともご遠慮なく相談していただきたいな。
神代 お二人やご家族だけの小じんまりとしたお式も、お友達が大勢みえるようなにぎやかなお式も、神様の前では同じ結婚式ですものね。
佐藤 そうだね。日本の神様は、僕たちの遠い遠いご先祖様。子孫の僕らの結婚式を、きっと温かく見守ってくださっているはずだよ。
神代 そういえば、最近は宗教の関わらない人前式というスタイルもあるそうですが……。
佐藤 うん、だからこそ神前式の意義というものも浮かび上がってくると思うんだ。単に結婚を誓うことばかりが大事なんじゃない。目に見える存在、目に見えない存在、いろんな力に守ってもらい、支えられ、繋がって、ふたりが今在る──神社での結婚式というのは、そういうことに感謝する場でもあると思うよ。
神代 この日本に息づく、たくさんの思いに見守られた結婚式。だから新郎新婦さんも皆さんも、とっても穏やかな笑顔を見せてくれるんですね。