新米巫女の神代(かみしろ)巫女にとって、神社の世界はまだまだわからないことだらけ。神職(しんしょく)の佐藤さんの手助けで日々勉強中です!
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佐藤 ……とこんなふうにやるんだよ。
神代 そうだったんですね!私、手水の作法に順番があるなんて知りませんでした!
というか、巫女になる前は手水せずにお参りしてたし……。
佐藤 手水の意義を知る機会がないと、仕方ないよね。
神代 でも本当は、手水……手と口を水ですすいでお清めするって、とっても大切なことなんですよね。
佐藤 そうだね。神社、そして神道にとって清浄というのは何よりも大切なことだとされているからね。神様にお会いする前に自分自身を水で清めてきれいにするということは、欠かせないことなんだ。
神代 神主さんたちも、祭典の前には必ずお祓いをしてますよね。
佐藤 修祓(しゅばつ)のことだね。そうだね、祭典の大小を問わず、修祓、つまりお祓いは必ず行うよ。ご奉仕する神職はもちろん、お供え物やその場にいらっしゃる人たち、あらゆるものをお祓いして初めて、祭典が始められるんだ。
神代 どうしてそんなに、清浄であることが大事なんですか?
佐藤 神様が清らかなものを好まれるから、だね。それは何も特別なことじゃなくて、例えば僕らも、ゴミだらけの部屋より清潔な部屋の方が気持ちいいでしょう?
神代 そうですね、衣服だっていつも洗濯したものを着ていたいですし。
佐藤 神社でいえば境内(けいだい)とか扱う道具とか、目に見えるものを清潔に保つのはもちろん大切なんだけど、目に見えない汚れも取り払わなければならないんだ。
神代 目に見えない汚れ……あっ、罪や穢(けが)れというものですね!
佐藤 そのとおり。そうそう、今度6月にある大祓(おおはらえ)は、読んで字の如く大きなお祓いでね。皆さんの罪穢れを一掃できる行事なんだよ。
神代 目に見えない汚れの大掃除というわけですね! 誰でも参加できますから、是非たくさんの方に来ていただきたいですね。
佐藤 そうだね。さてと、じゃあ神代さん、手水のやり方をおさらいしてごらん。
神代 はい!えっと、まず右手で柄杓(ひしゃく)を持って水を汲んで……そのまま左手に水を掛けて、手を交代。今度は左手で柄杓を持って、右手に水を掛ける。
佐藤 そうそう、そしてもう一度右手で柄杓を持って、お皿にした左手のひらに水を入れて……口をすすぐ、と。
神代 最後にもう一度左手に水を掛けておしまい、ですね!よーっし、これでバッチリ!
佐藤 手水の意義とやり方を知れば、より清々しい気持ちでお参りが出来るね。
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