深川散策 史跡めぐり |
深川周辺には清澄庭園、深川江戸資料館、芭蕉記念館など史跡旧跡が多く、散策してみると様々な発見があります。今回は清澄庭園入口近くの本誓寺にある珍しい迦楼羅石像を紹介します。 |
浄土宗・本誓寺は文亀元年(1501)小田原に創建され、その後江戸桜田、八重洲海岸、馬喰町と移転し、天和3年(1683)現在地に移りました。迦楼羅石像はその山門を入って右手に安置されています。 迦楼羅石像は仏教を守護する神様とされていますが、元はガルーダと呼ばれるインド神話に登場する神鳥です。 このインドの神様であるガルーダの信仰はインドからアジア各国に広まりました。 特に東南アジアでは大変尊ばれていることは良く知られ、タイやインドネシアの国章になったり、インドネシアの国営航空会社の名前にもなっています。 日本においても鳳凰や山岳信仰でおなじみの烏天狗等はガルーダの思想の影響を受けているといわれておりガルーダ信仰の波及を見て取ることができます。 さて、本誓寺の迦楼羅石像ですがその石質は花崗岩で、甲冑を付け、2臂、2翼、3叉の火災光背を持ち、嘴を有し横笛を吹く姿で彫られています。 朝鮮・高麗時代の作と推定されていますが、渡来の時期などは不明とされ、本誓寺に移ってきたのは終戦後とのことです。 |