大震災の復興を祈る

 
 去る3月11日午後2時46分に三陸沖を震源として発生した地震の被害は誠に甚大で、被災地からの映像は信じられないような自然の猛威を伝え、胸が締め付けられる思いがいたします。
 
 東北地方を中心に各地に被害をもたらした未曾有の大震災は都内でも震度5強の揺れを記録し7人が死亡したほか、多くの被害が報告されました。

 当社では地震発生時、結婚披露宴の最中でしたが、神社職員による速やかな誘導により幸い一人の怪我人も無く済みました。
 しかし都内では従来より懸念されていた帰宅難民者が発生。当社境内にも帰宅に困った多くの人々が詰め掛けた為、急遽神社婚儀殿を開放し、区の受入れ体制が整うまでお休みいただきました。
 また境内にも被害が見られ、石燈籠五基の倒壊、文化二年在銘の石造鳥居、石玉垣の破損等、貴重な文化財が傷付きましたが、一人の被害者も無く済んだことに胸を撫で下ろしました。
 

倒壊した石造燈籠

 

 当社では一刻も早い復興と被災者の御平安をお祈り申し上げるべく15日には月次祭に合わせて震災復興祈願祭を斎行、また義援金を募集して日本赤十字社にお届けするなど少しでも復興に向けたお手伝いが出来ればと取組みました。22日には都内神職有志による支援物資救援活動に当社職員も参加し宮城県に無事物資をお渡しすることが出来ました。

 今回の震災にあたり優先すべきは言うまでも無く復興支援です。
当社では本年8月に三年に一度の本祭りを予定しておりましたが、震災の激甚なる被害と諸般の事情に鑑み、氏子総代を中心とする協議の結果、来年に延期することになりました。なお8月14日の崇敬会員参拝、15日の例祭祭典は予定通りご奉仕し、皆様の御平安と震災の御復興を御祈願申し上げる所存です。

 この度の地震に際し国民一人一人が被災地の人々の御労苦をわが心に刻んで団結し、一刻も早い復興を祈らずにはいられません。

 

燈籠の復旧作業