平成24年例大祭斎行

 

 

 昨年東日本大震災のため延期となった例大祭(本祭り)が、8月11日から15日までの5日間「東日本大震災早期復興祈願」と銘打って盛大に執り行われた。特に12日には天皇皇后両陛下の行幸啓を仰ぎ、歴史に残る例大祭となった。

 まず初日の11日は神幸祭が行われ、八幡様の御神霊をお遷しした御鳳輦が氏子各町を御巡幸、特に本年は昭和5年に製作された網代車が約60年ぶりに修復され、宮司を乗せて御鳳輦のお供をした。

 翌12日には各町神輿連合渡御が行われ特別参加の岩手県平泉町の神輿を加え、54基の神輿が約8キロの道のりを渡御した。

 この日天皇皇后両陛下には午後1時55分婚儀殿玄関に御到着、拝殿にお進みになり御拝礼あそばされた。その後婚儀殿で戦災体験者と御懇談、自身も東京大空襲を体験した山ア孝明江東区長の進行の下、大空襲に被災した3名の方々の体験談に熱心に耳を傾けられた。御懇談後は参道入り口に設けられた御観覧席にお移りになり、20分余りにわたって連合渡御を御観覧、終始お立ちになったまま盛んに拍手を贈られた。

 

 その後、14日には崇敬会員参拝式、15日には例祭が奉仕され、皇室国家の弥栄と氏子崇敬者の繁栄、さらに震災復興への祈りが捧げられた。なお、13日から15日までは被災地支援の東北物産展が開催された。

 富岡八幡宮は昭和20年3月18日、昭和天皇が東京大空襲被災状況御視察のために行幸された神社で、さらに昭和23年の例祭当日氏子一同に担がれた佐賀町の神輿が皇居坂下門前に渡御し、当時の富岡宣永宮司が皇居を拝して復興状況を奏上した歴史がある。